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農産加工品を商品として販売するためには、賞味期限または消費期限を設定しなければなりません。今日は賞味期限設定のポイントを紹介します。
まずは試作品を作り、保存試験を行いましょう。始める前に保存温度や保存期間などの条件を決め、調査項目や調査回数を考え、必要な数のサンプルを用意します。例えば、ジャムの瓶詰であれば、賞味期間を仮に3カ月とした場合、少し長めの4カ月目まで追跡調査します。調査は月1回程度行い、色、香り、味、食感などの品質が保たれているか、カビが発生していないかなどを確認します。このとき、実際に流通、販売する温度で保存し、加工品の変化を観察することが重要です。また、調査の結果は、商品ごとに記録し、賞味期限設定の根拠として残しておきましょう。微生物数など具体的な数値の把握が必要な場合には、民間の分析機関に依頼するという選択肢もあります。
これらの方法で、安全性を考慮しおいしく食べられる期間を確認し、賞味期限を設定します。なお、原料の配合や製造工程などを変更した場合は、必要に応じて保存試験を行い、消費期限を確認するようにしましょう。